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Le Pain Quotidien(ル・パン・コティディアン)@芝公園 [パン屋]

フランス留学時代、夏休みを利用して友人とベルギーを小旅行。ソムリエールの彼女はもちろん食道楽。朝昼晩いつの食事でもテキトーな店に入ることは許されず、お店を選びに選びぬく。そんな食いしん坊旅行の3日目の朝食に選んだのが、ブリュッセルの「Le Pain Quotidien」でした。いつのまにやら隣国フランスだけでなく、ヨーロッパを中心に中東、インド、米国、豪州と店舗を増やし、今年とうとう東京にも進出!オープン当時はとても混んでいると聞いたので、落ち着くのを待ち、満を持しての訪問です。
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念のため予約をしていったところ大正解。席はほぼ埋まっていました。ちょっと体を乗り出せば東京タワーが見えるテーブルに着席。2~4人用の小テーブルの他、ル・パン・コティディアンを特徴づける大テーブル「コミューナル・テーブル」もあり、こちらはおひとりさまでもまったく気兼ねせず食事できそうな雰囲気です。そういえばパリのタウン情報誌の「出会い」特集で、このコミュナルテーブルが「出会いの場」として挙げられていたのを思い出しました。残念ながらここ東京店は、男性はカップルで来ている人のみ、他の客は皆女性だったので、女子にとって出会いは期待できないでしょう。逆に男性にはチャンスかも? 女ばかりの店に男一人で入店する勇気があればの話ですが。

この日は金曜日。思い切り食べて飲むぞーって曜日に限らずのことですが。ワインはフランス産オーガニック赤のカラフにしました。ワインの種類はあまりなかったです。パン屋ですからね。
まずはワインのつまみに地中海プラッター¥2,180
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フムス(ひよこ豆のペースト)、タヒニ(ゴマのペースト)、きゅうりのタブレ、と中東っぽい組み合わせ。きゅうりのタブレはミントがきいていて、そこにレモンをキュッと絞ると、とても爽やかな夏向けのつまみ。フムスは自分でもたまに作るけど、ここのは割とあっさりめの味でした。タヒニはごまの香りがたっぷり。5種類のパンが添えられているので、パンの食べ比べもできます。カンパーニュもバゲットも粉の味がしっかりしていておいしい。これに先のペーストをつけるとパンがすすむ、すすむ。

キッシュ・ベジタブル¥1,080
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とろっとろ、ふわっふわっの生地に数種の野菜。チーズの味が結構しっかりしていて、味のアクセントは炒め玉ねぎの甘さ。これがとても美味しい。タルト生地は薄めで、私好みのキッシュ。

エビとアボガドのタルティーヌ、マンゴー添え¥1,380
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カンパーニュのスライスにアボガドペースト、えび、バジルペースト。付け合わせにきゅうりやラディッシュ、ディルなどなど。連れがちょっとしょっぱいと言っていましたバジルペーストのせいかな。ピースの間に挟んである黄色い物体がマンゴー。このマンゴーを小さく切って乗せて一緒に食べたら、ちょうどよかった。アボガドとエビの黄金コンビは当然合うとして、マンゴーはカレーでいえばチャツネの役目かな。この組み合わせ、塩気がうまくおさえられて、私は好きです。

デザート。私はベルギーワッフル、ベリー添えをチョイス。¥580
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表面がカリッとした軽い焼き立てワッフルに、クレーム・シャンティ。あまりスイーツ好きでもなく、既にお腹いっぱいだったのに、すんなりいけました。連れはティラミス¥630。こちらも甘すぎず美味しかった。
写真はないけれど、この店に来たらカフェオレなどミルクが入ったホットビバレッジをぜひ頼んでみてください。茶わんのようなカップで供されるのだけど、運んでくれるサービスの人を尊敬!なのです。

22時で閉店のため、19時30分入店の私たちはラストちょっと忙しい食事になってしまいました。これだけが少々残念。仕事帰りに寄るよりは休日に早めのディナーという感じで使った方がゆっくりできてよさそうです。

カタネベーカリー@代々木上原と幡ヶ谷の間 [パン屋]

東京オペラシティでの写真展を見終わって、また千代田線の駅に戻ります。同じ道を通るのはつまらないので、代々木上原方面へ。

代々木八幡→初台→代々木上原の道すがら出会った風景。
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生垣の根元にいた信楽たぬき。
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その横には・・・
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犬もお散歩日和。
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さて代々木上原に向かう際、途中にある人気店、カタネベーカリーに寄ろうと決めていました。初訪問です。カフェがあるはずなのでそこで一息つこうと、暑い中を目指します。

近くまで来ているはずなのになかなか見つからない。でもパンの焼けるいい匂いがします。匂いの方向に行ってみるとありました。これは分からないわ。
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カフェはランチタイムの終わった15時以降ならお店のパンを持ちこめるそうです。ドリンク注文は必須。クロワッサンをその場で食べることにして、持ち帰りはブリオッシュとカレーパン。
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カフェは地下だけれど窓全面のガラスから光が入る気持ちのよい空間。teconaにちょっと似てるかな。
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アイスティー¥350を頼みました。すると、クロワッサンが5分ほどで焼きあがるので、待って頂けるなら購入したものではなく焼き立てを出します、とのこと。もちろん待ちます!壁の棚に雑誌「ふらんす」があったので、読みながら待ちます。
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焼き立てクロワッサンとアイスティー。
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ああ幸せ。店の横にはテラス席もありました。
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帰宅して翌朝、ブリオッシュを食べました。クロワッサンもブリオッシュもきわだった個性はないけれど、きちんと丁寧につくられた正直な味でした。そしてどちらも¥170位とかなり良心的なお値段。住宅街の中にある生活に密着したパン屋さん、というコンセプトなんでしょうか。サンドイッチも言うとその場で作ってくれるようです。人の顔が見えるパン屋さん、人気のわけが分かるような気がします。

イエンセン@代々木八幡 [パン屋]

デンマーク、と聞いて思い浮かべること。北欧の寒い国、アンデルセン、金髪で背の高い人、エコ先進国、ととても貧弱な私のデンマークのイメージ。そのデンマークはデニッシュ・ペーストリー発祥の地。そうか、デニッシュってDanishだったのね。
そのデニッシュ・ペストリーの専門店でデンマーク大使館御用達の店が、この「イエンセン」。私が高校生のときに雑誌で紹介記事見た記憶があります。ということは少なくとも20年以上の歴史があるのです。
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店内はもうあまり商品がありませんでした。朝食用のテーブルロール数種は¥100でおつりがくる、どれも良心的なお値段。デニッシュ類はいろいろ種類があって、カスタードクリーム入りのがおいしそうだったけど、これから暑い中を歩くので避けました。

買ったのは次のとおり。名前が難しくて覚えられません。というわけで中身がアップルシナモンのデニッシュ。
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袋から出したとき、シナモンの香りがふわぁっと香りました。生地はフランスのクロワッサン生地とは少し違い、しっとりしているのに軽い。煮りんごもしゃきしゃきで文句なく美味しい。

アーモンドペーストのデニッシュ。
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アップルで生地の美味しさは実証済。こちらの方が生地をねじっていない分、さくさくしています。うっすら塗られたアーモンドペーストとかりかりのスライスアーモンドが、この軽い生地によく合います。

ロールパン。
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みっちりした生地のロールパン。油脂類は入っていないようです。ドイツのカイザーゼンメルに味も食感も似ています。

レジ横には、シェフがデンマーク皇太子訪日時に製パンを担当されたときの感謝状のコピーが飾られていました。

ルヴァン@富ヶ谷とそのカフェ、ル・シァレ [パン屋]

cona_monテレビに出ちゃいました。しかもNHK=全国放送!「あなたが主役 50ボイス」という、何かに夢中になっている人々を紹介する番組でカメラ女子として登場しました。

パンやお菓子作りと並んで、写真も気がつけば「細く長く、ときどき休みつつ」続いている趣味です。撮るのも好きだし、見るのも好き。というわけで梅雨の合間の晴れた週末、初台の東京オペラシティ・アートギャラリーに「ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリー」展を見に行くことに。初台駅って我が家からは結構不便。かといって新宿から高速道路沿い歩くのはイヤだしなあ。どうせ歩くなら行ってみたかったパン屋のある街から、と千代田線代々木公園駅から歩くことにしました。

まずはランチ@ル・シャレ by ルヴァン。

ルヴァンは「天然酵母」という単語がまだ一般に知られていなかった頃から、天然酵母で国産の粉を用いたパン作りをしていた店。ナチュラル・ハウスなど自然食品店に商品を卸しているので、食べたことはあったけれど、本店を訪れるのは初めてです。

駅からは5分ぐらい。思ったより近かった。
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想像よりずっと小さい店でした。カフェ部門のル・シャレは、いかにもお店の半分を無理やり飲食スペースにした感じでこじんまり。テーブルは相席ができる8人掛け大テーブル1つとなんとか4人座れる丸テーブル、テラス部分の2人掛けのみ。大テーブルに人がいたので、4人掛けは申し訳ないかな、とテラスの2人掛けに座ったところ気がつきました。店は三叉路に面していて、その一本が井の頭通り。交通量かなり激しいのです。
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目の前を車が通らなくても井の頭通りからの排気ガスと騒音がすごい。加えて席の後ろが隣のマンションのごみ収集所になっており、運悪くゴミ収集日だったようで臭いが気になる。奥の4人席は埋まってしまい今更テーブル換えられず。失敗しました。
注文したのは本日のサンドイッチと、暑かったのでさっぱりしたくてはちみつ梅ペリエ。

はちみつ梅ペリエ。
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梅エキスをペリエで割り、梅チューハイのようにグラスの中で梅肉を崩しながらお召し上がりください、とのことですがこの梅、ぜんぜん崩れない。結局取り出してかじって食べました(笑)。自然な甘さで美味しい。

サンドイッチが出てくるまで結構待たされ、その間許可をもらって店の写真を。店名通り山小屋(シァレ)の雰囲気。
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サンドイッチ・プレート
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いんげんとにんじんと新玉ねぎをお店オリジナルのゴマペーストではさんだサンドイッチに、桜エビでだしを取った春キャベツスープにサラダ。そしてくるみとレーズンのパンが一切れ。スープがなんとも優しい味。油っぽさがまったくなく、疲れた胃にすっと入ります。

サンドイッチのアップ。
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ゴマペーストが味の決め手です。野菜が甘くて美味しい。具をはさんだ胚芽パンがまた美味しい。

食べ終わってからお隣のパン屋へ。昨日焼いたパンのカットは20%OFFですが、手を出す人がいない。天然酵母パンは日持ちするのにもったいない、と試してみたいチェリーとカシューナッツのパンを頂きました。あとは以前友人のお母さんに頂いて気にいった菓子パン、ベルベデーレの小さなカット。明細は不明で¥447。結構なお値段です。

家に帰って試食。
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チェリーとカシューナッツのパン。味わい深い生地に酸味が爽やかなチェリーとカシューナッツがたっぷり。カシューナッツはくるみやアーモンドのように重くないのでチェリーとよく合います。ベルベデーレ。
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ナッツが生地でどうにかつながっているこのパンはうす~く切ってお茶のお供に。

お昼ごはんを済ませたので、山手通り沿いに初台に向かいます。その途中、とある伝説の店へ立ち寄り。

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小麦と酵母 濱田屋@三軒茶屋 [パン屋]

レ・サンク・サンスを後にし、三軒茶屋駅までてくてく歩いていたら、何やら1杯飲み屋のような、でも写真で見覚えのある店が。
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和風パン屋さんの小麦と酵母 濱田屋さんでしたか。のれんはすっかり色褪せて文字見えなくなっていますが。

ガラガラと引き戸を開けて入ると、3人も入ればいっぱいと思える2坪程のせま~い店内。そこに食欲をそそるパンがぎっしり。私の他二人の客はともに初老の男性。やっぱり飲み屋?!
ひとつひとつ見ると、食パンやハード系のパンに混ざってひじきパン、ソーセージパン、角煮パンなどが。うん、おじさんが好きそう。
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その中から私は春そぼろのパン¥170と、レ・サンク・サンスで売り切れていたので買えなかったクロワッサン¥160、くるみのパン¥200をゲット。お店の店員さんもとても感じがよく、どこか近くで座って食べられる公園がないか尋ねたところ、カフェが併設されていないことを詫びられ(!)、親切に教えてくれた。ただ過剰包装が気になる。どう包むか訊かれたので、持ち帰り用と公園で食べる分と分けて欲しいといったら、個々にキレイに包装されたパンをさらにビニル手提げ袋2つに分けてくれた。うーん、私の伝え方が悪かったのか。私はくるみとクロワッサン同じ紙袋に手提げひとつでよかったんだけどね。どうも私はこの日本ではスタンダードとなっている個別包装というのにものすごく罪悪感を覚える。ゴミ増えるし。

さて、ローソンでペットボトルのお茶を買い、公園で試食した春そぼろ。
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和を生かしたお洒落な包装(だから私には無駄だって・・・)

肝心のパン。
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生地は白く、かなり粉っぽい。こういう生地なのか焼きが足りなかったのか不明。モチやおにぎりに食感が似てる気がしなくもない。具の鶏そぼろはしょうゆ系の薄味。一緒に入っているタケノコや菜の花は味と食感にアクセントを加え、よい組み合わせ。もっとぎっしり入っていたらもっと嬉しかった。確かにこの味ならあっさりしたパンが合う、とするとやはりこういうパン生地なのか。パンを食べている気はしないけど、美味いか?と訊かれれば美味いと答える思う。もはやこれはパンではなく小麦粉と酵母を使った和食。花見をしながら食べたいなあ。

クロワッサン
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可もなく不可もなし。懐かしい味。

くるみのパン
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こちらも詰まってはいるけど食感は柔らかめで優しい味の生地。何もつけずに1個いけそう。

ヨーロッパのパンを本物とするなら、ここのは本当のパンとはいえないかもしれない。でもパン文化が世界中にあり、小麦を酵母で発酵させた食品をパンと呼ぶなら、濱田屋のパンはまさに日本が生んだパン。初老の男性が嬉しそうにパンを選んでいったのが分かったような気がしました。

レ・サンク・サンス@三軒茶屋 [パン屋]

3.11の後しばらくは、計画停電による電車の間引き運転のため職場に行くのも一苦労の日々が続いた。そのため帰社後は寄り道せずまっすぐ帰宅。土日も遠出せず、始めたばかりのヨガ教室はこれまた計画停電でレッスン数が激減して参加できず、気がつくと電車はほぼ正常に動き始めたっていうのに怠惰な生活の毎日。そして3月中にカットする予定だった髪はぼうぼうに伸びている。イカンイカン。そんなこんなでGWに入り重い腰を上げて行きつけの二子玉川の美容室へ。そしてどうせ田園都市線使うなら、やはりパン屋巡りも欠かせない。

今回は三軒茶屋へ。「パリの空の下」が第一目的だったけれど、お休み(>_<)。TEL非公開のため営業を事前に確かめられないのがネック。で、そこから3分程歩いたところにある「レ・サンク・サンス」を訪れました。ここは以前に訪れた三軒茶屋ル・ボヌールの姉妹店。ル・ボヌールのシェフはパリの老舗パン屋、ポワラーヌの職人だったというフランス人。この店も三色旗が飾ってあったりとコンセプトとして「フランス」を前面に押し出しています。でも粉は全部日本産使用なんだって。
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ブルーの外壁が鮮やかなパリっぽい外観。完全に周囲から浮いています(笑)。
午後5時近くとあって、商品はあまり残っていなかったものの、お目当てのロデブを初め、下記の商品をゲット。
・ロデブ(量り売り)¥292のカットを1つ
・バゲット1/2 ¥150 (1本だと¥300)
・アンティーク1/2 ¥210 (ホールだと¥420)
・ショソン・オ・ポム ¥380
・タルトレット・オ・ポム ¥420

ショソン・オ・ポムは「焼き立て」と書かれていて、せっかくなので近くの公園でおやつに。わんこや猫、ハトが寄って来て大変だった。
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ほろほろと崩れる薄めのパイ生地に、甘酸っぱいとろとろのりんごジャムがたっぷり。
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まだほんのり温かくよりジャムの酸味がきわだっていました。フランスのパン屋さんで子供たちが学校帰りのおやつに買う、そんなお菓子パンを彷彿させる素朴な味。でもそれにしてはお値段高めです。サイズも本家に倣ってなのかかなり大きいので、日本では大きさを小さくして、もうすこし手ごろな価格にしてほしいな。

帰宅して
アンティーク
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一度炒った小麦を使用しているそう。とても香ばしい代わりに小麦の甘さはほとんど感じられない。かなり強い味のパンなのでバターとジャムでは負けてしまう。パテとかリエットを合わせたらいいんだろうか?個性的な味なので好き嫌い分かれる。私は単独だとちょっと辛いけど、合わせる料理によっては料理をより引き立たせる気がする。

ロデブ
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高橋先生の「少しのイースト」にレシピが載っていたけど、実物を見る&食するのは初めて。フランスの地名なんですね。ロデブに旅した方の報告が面白かったです。http://wineotaku.exblog.jp/tb/12115178 大阪には大阪焼はないのと同じ?!
さて、ロデブはものすごい加水率で焼き上げるパンで、手にした感じから通常のパンと違い、ずしっと重い。クラスともしっとり。気泡は当然大きい(サンドイッチには難しそう)。
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口に含むと想像通りしっとりだが、歯切れはよい(=ひきはあまりない)。酸味も結構あるので、たっぷりの発酵バターが合いそう。太るのさえ気にしなければ!

バゲット
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水分が多いからのか、国産粉だからなのか、結構もちもちした酸味のある生地。私の好みからははずれていた。高いしな~。

タルトレット・オ・ポム
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先のショソン・オ・ポムが子供向けだとすると、こちらは大人向けのりんごパイ。生のりんごを使っているので、りんごの香りがよく残っており、生地はバターの風味が心地よいしっとりとした厚めのパイ生地。パイ生地とりんごのフィリングのバランスが良く、自分の好みにどんぴしゃりでした。ポワラーヌ出身のシェフ、デリアン氏の真骨頂といえそうな程、ポワラーヌの人気おやつパン、タルトレット・オ・ポムにそっくり。しかし…\430は高いなぁ。ケーキと変わんないじゃん。りんごに紅玉とか使ってると仕方ないのかもしれないけど。あ、でもポワラーヌのも気軽に買えるおやつじゃなかったのを思い出した。貧乏学生だったので・・・。

ル・ボヌールが毎日通える街のパン屋さんだとすると、こちらはその高級バージョン。ハード系のパンはル・ボヌールより種類が多く、よりフランスのパン屋っぽい。パンもお店の人に取ってもらう仕組み。こ洒落たケーキ(タルト)やフランス食材なぞも置いてあり、差別化をはかっていることが分かる。でもこの程度の差だったら、私ならル・ボヌールに行くかなあ。だって、ル・ボヌールのバゲットで十分美味しかったもの。そしてどうせ高価なパンを買うなら、1駅歩いてシニフィアン・シニフィエに行ってしまう。
ただこの店は(も)住宅街の中なので、近隣の住民には焼き立ての美味しいパンが、思い立ったらすぐ買える。そして毎日のパンは商店街で買い物ついでにル・ボヌールで、と。三軒茶屋の住民は恵まれてます。

ちなみにエコ・バッグ持参で店のビニル袋を断ると¥5割引きしてくれます。持っててよかった。

Breadal One@千歳烏山 [パン屋]

先日1歳になった息子ちゃんに会いに、千歳烏山の友人宅へお邪魔した帰り。5時近くであることに気づき千歳烏山駅から徒歩5分ほどにある京王線人気パン屋さんベスト3のひとつ、Breadal One(ブレッダル・ワン)へ寄りました。なぜ5時かというと、このパン屋さん12:00-14;00、17:00-19:00と営業時間が変則的かつ極端に短いのです。線路脇を仙川方向へてくてく歩き、店が見えてきたのが5時ぴったり。すでに10人ほど並んでます。
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お店は客が2,3人入ればいっぱいになってしまうほどの狭さ。客2組が店内に入り、前の客が購入している間に次の客は並べられたパンを見て買うものを決める、という暗黙のルールがあるようです。外で並んでいる間にもガラスの壁越しに店内が見えるので、おおまかに買うものを決めました。友人がここはハード系が美味しいというので、棚に並ぶハード系パンの中からレーズン・ハースを買おうと決めました。あとなんとかスティックもおつまみっぽくて美味しそうです。
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並んでから30分後、やっと店内に。が前のおっさん、私が買うつもりだった商品を次から次に大人買い!レーズンハースもなんとかスティックもオリーブパンもおっさんに持って行かれてしまいました。その量手提げ袋3個分、計¥2.750ナリ。が~ん。ど、どうしよう・・・。ふと壁を見ると「水・土曜限定カンパーニュ 焼きあがり17:30頃」とあり、レジの女性にダメモトで訊いてみると「あと1分程で焼きあがり…」、すると厨房から「これ1本、もう持って行っていいよ」。やったー!

(狙っていた)レーズン・ハースはもうないですよね~と言うと、「フルーツ・カンパーニュならちょうど焼きあがりです」ということで、こちらもハーフでGET。ハード系2種を手に入れました。その他クロワッサン、バニラシュガー・ブリオッシュ、りんごクリームデニッシュ、クリームパンとおやつ系を買い、合計¥1.450。ハード系はまだ熱々なので紙袋の口を開けて冷ましながら駅に向かいます。

駅の近くのエクセルシオール・カフェで一息。ルール違反ですがクリーム・パンを試食。
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パン生地は普通においしい。クリームは、う~ん、この香りなんだろう。オレンジのようなちょっと鼻につんとくる、たぶんリキュール? イタリアのお菓子がよくこんな香りがするのだけど正直私はあまり好きではない…。好きな人もいるはずだけど、ゴメンナサイ、リピはなし。

帰宅してカンパーニュ。
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これは美味しい! 生地の水分、目のつまり具合、かなり好みです。酸味はほとんどなく粉のうまみ、甘みが口の中でじんわり。バターなしでもじゅうぶんいけますが、無塩バターをつけたらさらにウマい。止まらなくなりそうで慌ててやめました。

フルーツ・カンパーニュ。
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これもビンゴ。カンパーニュと銘打っていても先のとは別物で、しっとりした生地にレーズン・クランベリー・いちじく、ヘーゼルナッツ他ドライフルーツとナッツがぎっしり。ケーキみたい。うすーく切って紅茶のお供にとお菓子感覚でいけそうです。もちろんチーズも合いそう。

おやつパン3種。
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りんごクリームデニッシュ、こんなに大きいの1個全部は食後に食べられない、と思ったらりんごのさわやかな甘み、やさしい味のカスタード、アクセントのアーモンドが軽くてサクサクのデニッシュ生地に包まれて、軽く1個いっちゃいそうに。ここ最近太り気味なので半分でガマンしました。
クロワッサンとブリオッシュは冷凍して後日試食です。

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ル・プチ・メック東京@新宿三丁目 [パン屋]

京都が好き。その土地に住むために仕事を探した唯一の街だと思う。結局仕事は見つからず、京都の住民の多くは大阪に通勤していると京都在住の複数の人から聞いて、諦めたのだけど。

で、京都の名店プチ・メックの東京店。新宿マルイの1Fにあります。
外から見るとハイソで気取った雰囲気ですが、店に足を踏み入れると試食がたくさんあったり、レジもおばちゃんだったりとなごみます。こういうところがなんかいいいんだよねえ、京都(と勝手に思いこみ)。

どれも美味しそうで目移りしましたが、王道のバゲット1/2とクロワッサンを。それとイートイン用にココナツミルク風味チキンのプチサンドとアンチョビ入りプチクロワッサンをいただきます。飲み物はカフェインを控えているのでサン・ペリグリーノで。飲み物は注文しなくてもイートインOKみたいです。

サンドイッチ。
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ちっちゃいけど、結構ボリュームがありました。ココナツミルクの味はよくわからなかったけど、チキンが柔らかくてまろやか。パンは具材を邪魔しない優しい味。ひきも適度にあっておいしいバンズです。

アンチョビ入りプチクロワッサン(写真なし)
アンチョビの味はあまりしませんでしたが、クロワッサン生地が美味しい!この日はたまたまはちみつの試食がイートインテーブルに置いてあり、はちみつをつけて食べたらこれがまたgoodでした。

家に帰ってバゲット。
クープのエッジがびしっと立って、その焦げた焼き色に期待が膨らみます。
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断面。
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つややかで不規則な気泡がたっぷり!
そして試食。期待をうらぎらないどころか、期待以上の美味しさ。クラストはバリっと焼きせんべいのような香ばしさ。クラムはしっとり、個性は強くなくニュートラルな味ですが小麦のうまみはしっかり感じます。クラストとクラムのバランスが素晴らしい。あ、バターつけないで全部食べちゃった☆ 1/2じゃ足りなかったわ。

クロワッサン・オ・ブール。
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三日月型ではなく、今パリで流行りだという菱形に近いです。
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見た目の美しさ、外側のパリパリ感、層の広がり具合、口に含んだときのバターのジューシィ感、見事に自分の好みにマッチし、素晴らしいの一言。売り場には「京都では一番のクロワッサンと自負していたけれど、東京にはすばらしいクロワッサンがたくさんあるので」といったことが書かれていましたが、東京でも十分トップクラスですよ、これ。しかもたった160円! むちゃくちゃCP高いじゃないですか。 こんな店が近くにあったら、毎日クロワッサン買っちゃいそう。

そこでふと思い出した。数年前、京都の友人宅に遊びにいったときの出来事。おすすめのうどんやさんを訪ねると、その2日前の日付で「さらに美味しいうどん作りを追求するため、修業にでます。そのため1年以上休業します。」といった張り紙が。祇園にも近いその店は知る人ぞ知る、という感じで口コミで広まり、当時は入店には並ぶ覚悟で、とまでなっていたそうだけど、いよいよこれからと思われる頃にぱたっと店を閉めて修業に出るなんて!と驚いたものでした。

京都は時の流れが違う(この前の戦争が「応仁の乱」というのは本当かしらん)。ゆっくりゆっくり、己の道を究める京都人。何もかもが手軽にファストになってしまった東京で、京都発のパン屋さんが1番になる日は遠くないかも。クロワッサン、既に私の中では1位だけどね。



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ラパン・ノワール(くろうさぎ)@秩父 [パン屋]

先日、秩父へさらっと行ってきました。ランチはあらかじめ調べておいた西武秩父駅近くのオーガニックパン屋さん、ラパン・ノワール(くろうさぎ)にて。食べログでTOP5000に入っていました。

少々わかりづらい場所にありますが、看板を目印に。
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すると風見鶏ならぬ風見うさぎが。
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駐車場にもうさぎ。
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店構え。
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店内には4人掛けテーブルが2つ、2人掛けが2つ。基本的にはカフェでなくパン屋さんです。
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ランチメニュー。
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パンのおかわりができるパンのかご盛りセットにしました。パンの盛り合わせにスープとサラダがついてきます。スープは2種類から選択できます。この日は写真のかぼちゃと豆乳のポタージュorレンズ豆とトマトのスープ
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パンはこんな感じ。
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説明はなかったので詳細わからず。バター、バジルペースト、ルバーブのジャムが添えられます。ルバーブのジャムが絶品。

サラダ。
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めずらしくなすが入っていて、これがゴマ油の香りがするさっぱり和風ドレッシングとよく合いました。野菜も新鮮でおいしい!

で、肝心のパンは? むむ。決しておいしくないわけじゃないけど、なにかものたりない。温めてサービスされ、そのせいなのか、どのパンもちょっとパサついている気が。そしてこの素朴な味はどこかで食べた記憶があると思ったら、10年以上前に当時はまだ数少なかったマクロビオティックの店で食べたパンの味。

ふと隣のテーブルを見ると、色とりどりの野菜がどーんと乗ったプレートが。パンプレートセットってやつかな。きのこのマリネらしきものが美味しそう・・・。パンの盛り合わせのおかわり自由にひかれてかご盛りセットにしたけど、あちらもかなりのボリューム。しかも産直野菜(のはず)。なかなか来れないけど、次に秩父に来た時はこれだ!と思いました。

パン屋さんはお客さんがひっきりなしで、1時頃には店内は人が通るのもやっと。なのでお店の人が許可してくれたにも関わらず、店内写真は今回なし。素敵なプレゼンテーションだったのですが。お客さんは近所の人だけでなく、山登りの帰りっぽい人も結構いました。

店内にはこれでもかとばかりにうさぎのモチーフが。ちなみにトイレもうさぎだらけでした。
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外にもうさぎ
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お持ち帰りしたシナモンアップル。
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袋から出すとシナモンの香りが強烈でかなり期待したのですが、食べてみて少々がっかり。説明には「ほんのりメープルシロップで甘みをつけたりんごのコンポート」とあったけれど、生のりんごをそのまま入れたような感じで、甘さがほとんどないので、シナモンが甘みを引き立てることができない。むしろりんごの酸っぱが際立ち、シナモンには辛みを感じてしまいます。砂糖を極力使わずに自然の甘さを、というコンセプトなのかもしれませんが、健康にこだわって味が二の次になってしまった例に思えました。ちなみにはちみつやメープルシロップを塗ったら美味しかったです。それともそうして食べるパンだったのかな?

マカロン・ウォルナッツクラウン。
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ウォルナッツコンテスト・菓子パン部門受賞の一品。アーモンドクリームの生地をデニッシュに包んだ、とあります。そんなパンが美味しくないわけがない!バターの香りゆたかなデニッシュ生地でしっとりアーモンドクリームが巻かれ、表面にはカリッカリのアーモンド。ナッツ好きにはこたえられません♪ カロリーが少々気になったものの、ブラックコーヒーと一緒にぱくっと食べてしまった。

ヘルシーさにこだわって今一つになってしまったと思われるパンと、ヘルシーさ二の次・味で勝負!でどーんとハイカロリーな素材を使ったパンを同じ店でいただく羽目になった一日。バランスが取れてよかった、のかなあ?! 
食欲の秋ですね。

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東急バス1日券 パンめぐりの旅 Part2 -その3- Cafe et Boulangerie Main Mano@代々木上原  [パン屋]

代々木上原駅方面へ徒歩で向かい、途中、以前に買ったことのあるBoulangerie pour vousを横眼で見つつ、線路を越えます。が、目印のセブン・イレブンがない。行ったり来たりして探したけど、諦めて自然食品店GAIAの店頭で試食販売をしていた女性にに訊きました。するとご自身の携帯電話のGPS機能を使ってまで探してくれて、その間、オーガニックバナナまでごちそうになり、とお世話になりっぱなし。先の一件の後だったので、余計、人の親切が心に染みます(涙)。あのときの女性、お名前分かりませんが、本当にありがとうございました!

さて、角にあるセブンイレブンを曲がって見つかったBoulangerie et Café Main Mano。これはアパート探しで代々木上原に来た時に近日オープンだったお店じゃないですか! やっぱり代々木上原、住みたいなあ。

今回、他のお客が結構いたので店内写真はパス。清潔感あふれる広々とした店内には、何種類もの商品が整然と並んでいます。この店はハード系などのパンはトングで客が自分で取り、デニッシュ系など崩れやすいパンは、お店の人に言って取ってもらいます。シェフの方はパリの5つ星ホテルでシェフを務めた方だと伺っていますが、人当たりの柔らかい素敵なムッシュウ。そして店内にはフランスの24時間ニュース・ラジオ番組France Infoが流れています。あぁ、おフランス♪

嬉しいことに本来の大きさの半分のプチ・バゲットがあったので、雨の日でもバゲットを買うことができました。それとクロワッサン、ガイド本になぜか「本場パリの味」とあった、あんぱんと並ぶ日本の菓子パンの代表クリームパン、そしてこの店はイートインができるので、コーヒーに合わせてグレープ・フルーツのデニッシュも購入。コーヒーは¥350だったかな?

グレープフルーツのデニッシュ。
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とてもさっぱりしています。さっきBROTLANDでパン・オ・ショコラを食べたばかりなのに、するっと食べてしまった。ピンクグレープフルーツとイエローを合わせた外観もとても美しい。果肉の下には上品な甘さのクレーム・パティシエールが詰めてあります。合わせるのは紅茶の方がよかったかな。

帰宅して、プチ・バゲット。
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おいしい!かなり自分の好みのバゲット。食感は軽いけれど、生地は粉の味がしっかりする。塩加減も丁度よい。ひきは強すぎず、でも弾力もきちんとあり。個性的なバゲットではないけれど、丁寧に、ていねいに作られていることが分かります。そのままでも、バターをつけても、この日のようにクリームシチューに合わせても美味しかった。
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生地が柔らかいので少しつぶれてしまったけど、クリームパン
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口どけのとてもよい生地にバニラのつぶつぶが見えるカスタード・クリームがたっぷり。
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クリームの甘さはかなり控えめで、食感も軽いので、あっという間に食べてしまいました。トップに飾られたざらめ糖がちょっとしたアクセントになっています。これもコーヒーより紅茶が合います。本場パリのクリームパンはこんなに上品なのね(笑)。

クロワッサン
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油脂を少なくしても、サクッとした食感を保つよう、熟練の技が使われているとか。その分バターの香りはそんなにしないけど、食感はとてもよい。これは2、3個簡単にいけちゃいそう(ダイエットのためだと、それでは油脂を少なくしている意味がないような気もするけど)。正直、自分は朝からクロワッサンはちょっと重いのですが、これなら先のバゲットと合わせて、朝食にぴったりです。

今回のパンの旅はこれにて終了。最後に大きな収穫がありました。次回は晴れた日に代々木上原に行って、Main Manoのレギュラーサイズのバゲットをgetしようと誓ったのでした。

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